MARCH, 2002

March 17, 2002

 「 multiple market メイド・イン・キョート」、盛況のうちに終了しました。

 明日よりしばらくの間、展覧会を休ませていただきます。

 4月9日(火)より中本律子展で再始動いたします。

 桜が咲こうかという陽気ですが、今週末から1週間フィンランドへ出張いたします。あちらは、まだ最低気温が−2℃前後とか。

 短い滞在の合間をぬって、ムーミン谷へ行かねばなるまいと思っています。

 「谷」とは言っても、美術館の名前だそうで、本当の谷にニョロニョロやムーミンが住んでいるわけではありません。

 が、遠い、訪れることを予期しなかった国は、さまざまな想像をかき立ててくれます。

 出発まであと数日、仕事に追われつつ哀れな食生活が続きます。それまでに、もう一度更新を試みたいと思います。

 本当は、毎日ネタがたくさんあったはずなのに、ともかく忘れる、忘れる、大丈夫かと思うほど。

 トランジットをふくめてヘルシンキまでの17時間あまり禁煙すれば、ちっとは脳も復活するか。


March 13, 2002

 頑健な身体を誇る私ですが、今年は花粉にかなりやられています。

 良く晴れ乾燥した日は、外に出るのが恐いくらいです。

 昔むかし、「ソイレント・グリーン」という映画をみました。

 近未来、世界規模の大気汚染と食糧難が訪れ、

 人々は、黄色く濁り紫外線のつきささる屋外に出る時とき、全身を覆い、必ず防毒マスクをつけなければなりません。

 日々の主食は、国家が配給する「ソイレント・グリーン」という固形栄養食品です。

 このお先真っ暗な映画をなぜかデートで見に行ったので、それなりの緊張もあってストーリーの細かい部分を忘れてしまいましたが、

 いっそう真っ暗な結末だけは、よく覚えています。

 それは、食糧難にもかかわらず定期的に補給される食品「ソイレント・グリーン」の正体は、

 国家の人口増加対策によって安楽死させられた老人たちであったということ。

 「ソイレント・グリーン」に疑問を持ち続けていた主人公は、秘密機構に忍び込み、

 老人たちが今はなき草木の生い茂る草原の映像に囲まれ、美しい音楽を聴きながら死んでいく、

 その亡骸はすぐに「ソイレント・グリーン」製造工場に運ばれ、一瞬にして固形の食品に変わるという真相を知るのです。

 デートの相手が誰だったかすっかり忘れ、たぶんその後すぐにサヨナラしたに違いないのですが、

 この映画のストーリーが次第に現実化していく実感は、年々強まります。

 マスクとサングラスが防毒マスクに取って代わる日も、そう遠くないのではないか。

 そして、こんなこと言うと営業妨害になるのでしょうが、

 「ソイレント・グリーン」はカップヌードルの「肉」にそっくりでした。

 食品にまつわる大事件や花粉の攻撃をきっかけに、

 もはや、私たちは、口に入るもの、鼻から吸うもの、見ていると信じているもののすべてに、

 疑問を抱かなければならないのかと、ぞっとします。

 打ち上げられたクジラたちでさえ、海からの恵みではなく「寄生虫の宿主」(かもしれない)と別の関心を喚起させられるとは。


March 01, 2002

 ああ、また。またまた更新の時間がなく、このサイトは何も変わらぬまま3月を迎えてしまいました。

 忙しかった2月、

 もともとの脳内ニコチンだけでは思考に速度がつかん、と言っては喫煙をしつづけ、

 糖分を補わんと脳のはたらきが鈍ると言っては、チョコエッグを2ケづつ食べ、

 脳はともかくも、カラダのほうは怪しい感じがしてきました。

 幸いにも、この冬もまったく風邪知らずでしたが、丈夫になったんだか、鈍くなったんだか。

 重い花粉症の人には失礼だけれど、

 こんな私にも一年おきの花粉症がやってきて、人並みに「弱い私」にほっとしたりもします。

 2月の政治とスポーツは、人々を飽きさせない展開でメディアを席巻しましたね。

 ちらちらと横目で見ている分には、それらの世界と美術はとても遠い関係にありました。

 美術は、相変わらずピースフルでモラトリアムな状態が続いています。

 そりゃあもちろん、美術の内外を巡って議論したり討論したりは有意義ですが、

 本当に外の世界とつながっているのだかどうだか、それはどうでもよい楽しさ、特有の価値なのです。

 忙しい理由も美術のことばかりだけで、新聞をじっくり読むと、経済不況は冗談ではないほどの凄まじさです。

 しかし、持って生まれた資質として、生きる世界があっちとこっちのどちらか二つしかないとしたら、

 私は、やはりこっち側にしか生きられず、美術でなければ、化石や遺跡を掘っていたんだろうなと思います。

 中学校の裏山から化石がごろごろ出てくるというような環境で、得意は美術という思春期は、

 知らず知らず将来、どころか生涯を決定づけていたのですね。

 この春先の鼻のむずかゆい季節、

 山々の芽吹きの足元にころがっていた土器、山土の匂い、絵具の匂いを思い出します。

 4月になったらすぐに誕生日。3月も怒濤のような忙しさが待っていて、なんだか、もう。

 チョコエッグのオマケは初期に戻り、脳のはたらきとは関係なく、やっぱり食べ続けるのか〜と。

 
 

  
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